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セルフヒーリング講座 全8回を終えて

2016年12月16日 - セルフヒーリング 最新情報 講座ブログ

子供の私は、とても長い時間を、自分と語るということに費やした。

 

両親が留守がちだったということもあるが、自分の質としてとびきり内向的だったのだと思う。同じ境遇にいた姉は、真反対の性格で、ヒマワリのように元気で明るく、活発で闊達、美人で誰からも好かれる人気者だった。陰陽で表すなら、姉は極陽、私は極陰だったと思う。当然長女とあまりに様子が違う次女に両親も大変戸惑ったと推測する。

 

そんな私だったので、幼少の記憶は常に一人でぽつんといる姿だ。両親に本を読んでもらったという記憶は皆無だが、本がたくさんあり、よくそれを広げて読んでいた。多分あれは姉の持ち物だったのだと思うが、キンダーブックという薄っぺらく大きな本を手にとっては、つまらない本だな~と思っていた記憶が強烈に残っている。

 

なんとなくの一人遊びをしながら、溢れる自分の色々な感情を持て余し、救いのない不安感やつまらなさを、どうやって克服しながら生きていくのか暗澹としていたような記憶がある。

 

10年間くらいの長期にわたり続いたその時代は、ある日突然終わりを告げるが、自分の人生の根底を支えているのは、まさしく生まれた時から10年間の自分だけの世界で自分が抱えている生きる孤独と不安の中で、自分を見つめ続けた自分なのだと思う。

 

あの頃の自分が幸せだったかどうかは別にして、あの時期自分がああいう時間を持てたということは、少なくても私の人生において、絶対に必要で、絶対に有意義な時間であったことは間違いない。

 

外の世界との交流を始めるようになると、他者からの影響が自分を常に脅かすようになり、外の世界に目を奪われがちになる。自分を見つめる時間が少なくなり、他者との関係においての自分の立ち位置や、選択に悩むようになる。

 

関係性がうまくいかなくなる恐怖と孤独感から、自身の本質から乖離しても、関係性を優先するような状態になることもある。一時の乖離なら何とかなるが、次第に乖離している時間が長くなり、自分の本質を見失ったまま、人生の駒を進め続けてしまうこともある。

 

自分は誰?という不安は、自分が意識していようがいまいが、自分のエネルギーを削ぎ続ける。自分に居心地が悪い。自分が好きになれない。本当の気持ちや、自分らしい振る舞いは相手に受け入れられないのではないかと心配になる。関係性の中でいつも緊張する。そんな自分を、だましだまし生きている。

 

セルフヒーリング講座は、そういう自分に思い切って向き合ってみる時間を作るための講座として開講した。

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なんとなく見たくない自分も、逃げ続けていた問題も、自分のせいではないと思い込もうと努力していた出来事も、忘れたふりをしていた心の棘も、向き合ってみれば、解決することができるというきっかけを持っていただけたらと思った。

 

誰もが持っているこの問題に、自分が気づく人と気づかない人。取り組む人と取り組まない人。自身独自の方法で問題を乗り越える人と、サポートを有効に使おうとする人。人それぞれだが、気づき、取り組む事を選択し、そして講座に集った方々と8回の講座をご一緒できたことが、私にはとても大きな力になった。

 

今回の講座で私自身が決めていたことは、「一歩一歩丁寧に。説明ではなく実感。」だった。

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1か月に一度、たった3時間を、自分を見つめ自分と語る時間に使う贅沢を私と共に共有してくださった参加者の方々には、強い思いが残る。

 

感謝、頑張って、という思いというより、同志という思いが強い。勇敢で、強く清い方々だな~と、尊敬に似た気持ちが沸き起こる。長い人生の旅路の中で、ちょっとお茶を飲みながら腰を下ろす、そんなお団子屋さんのお休み所のような感覚で、自分と向かい合う時間を持つことは、とっても意義のある大切なことだと私は思っている。

 

そういうことを自分のために行える人は、自分を深く愛し、この人生をきちんと生きようという思いが強いのだと私は思う。自分がきちんと生きることが、自身に与えられた最大の使命であり、それが周りの人たちにたくさんのギフトをもたらすことだということを、潜在的に理解している人たちだと思う。

 

講師という立場でその場に立つことは、時々自分が偉そうなことを言っている、と思う事もあり、何かの役に立つのだろうか、と不安に思う事もあり、自分の意識を押し付けているのではないかと、考えてしまう事もあるが、同志に会える喜びに、それらの憂いはいつもかき消される。

 

人生の一コマで、その大切な時間と思いを、共有してくださった皆様、ありがとうございました。「ちょっと一休み」の時にまたお目にかかれることを、心から願っています。

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