ミカエルへの道 Ⅵ ~盗人ミカエル!?~
2017年11月28日 - ミカエル訪問2017年秋「ミカエルへの道」 最新情報 講座ブログ 高島 なゆみ
ミカエルと庭を眺めていた。
「ああ、ホップが、、、」と呟く。
「ホップ?」
「そう、ホップを取ってビールを作ろう。」
ミカエルはさっさと外に出ていく。
腰塚、優貴ちゃん、千住さんと、ミカエルと一緒に外に出ていくのを、
寒そうだな~とぼんやり見ていた。
ホップと呟いたのは、正確に言うと隣の家のホップの木の実が、
ミカエルの庭に垂れ下がるように越境しているホップの実のことだ。
4人がかりでホップの実と奮闘している。
バタバタと、収穫物を入れるための入れ物を探しに来ては、さらに収穫する。
30分くらいの奮闘の後、摘まれたホップは、ミカエルのリビングに運び込まれた。
収穫に参加しなかった私は、罪滅ぼしに枝から実をきれいに離してすぐに使える状態にしていく。
「ね、これ本当にビール作るの?」
「いや、これはね、枕にするといいんだよ。鎮静効果が高く精神を安定させてくれるから、
子供もぐっすり眠れる。よく乾燥させて使うんだ。」
「もみ殻枕みたい。」
ホップの肌触りが心地よくて、手の中で何度もくしゃくしゃした。
ホップを4人で格闘している様子を、FBにこっそりのせた。
「盗んだホップでビール作り」というキャプチャーを付けて。
しばらくするとミカエルが悲しそうな顔で寄ってくる。
「どしたの?」と聞くと
「あれは盗んだんじゃない。」と言う。
「何?」
「ミカエル、ホップを盗んじゃだめじゃないか。と友人がコメントしてる。」
「え、あ、FB?ミカエル見たの?」
「ほら、これ、盗んだんじゃないのに。」
「…でもさ、これ、どうみても隣の人の木だよね。」
「この木の種は、もともと僕があげたんだ。」
「あ、そう。」
「それで、すくすく育って、それで実がたくさんできて、隣りの人に頼まれたんだ。
実がたくさんできているから取ってくれって。」
「あ、そう。」
「だから、ね、盗んだんじゃないんだ。」
「大丈夫よ、ミカエル、誰もあなたが本当に盗んでこっそりビールを作っちゃおうと
企んでいるとは思わないから。」
その後もミカエルは数回ごねた。
「なゆみ、僕はホップを盗んだんじゃないことを、わかって欲しいんだ。」
「わかってるわよ。」
ミカエルのしょげ顔が可笑しい。
「なゆみ、今日僕は、教会でアロマオイルの講演会を開くんだ。
皆が僕がホップを盗んだって思っていたら嫌だな~。」
「ミカエル、全く心配いらないわ。貴方を知っている全ての人が、
貴方の心がどれだけ澄んでいるかを知っているから。」
私はにっこり笑った。
ミカエルは、不思議な人だ。あらゆるところに情報網を持っている。
物凄い量のミカエルライブラリーに納められた本の内容を、多分ほとんど全て理解している。
You Tubeに投稿された色々な映像をチェックしていて、これ、すごいよ、と言って見せてくれる。
貪欲に情報を入れ続け、惜しみなく情報を与え続ける。
その循環力の強さとスピードは、時代に乗り遅れることなく、
ミカエルを常に時代の先端を走る賢者として存在させる。
それにしても、ちょっといたずら心で載せた「盗人ミカエル」まで、見ているなんて、びっくり。