祈り
遠隔の治療をご希望くださる方は、多い。
基本はサロンに来てくださっている方々を対象にしているが、ペットちゃん達の遠隔を依頼されることも多いし、また、離れてお住まいのご両親の遠隔をご希望になる方もいらっしゃる。
1回で済む遠隔もあるが、根治するのが難しい病気や、加齢を伴うバランスの崩れは、いつも気に掛ける、という状態になる。
何気ないときにフット「あ、誰かのバランスが崩れている」という信号を受け取ることがあるが、以前は、その信号の送り主を確定するところから始めていたが、最近は、受け取ったら、ともかく調整して状態を整えるという形を取ることにしている。
どうであっても私に信号が来るという事は、私と繋がりがある人なので、それが誰であっても、その人を特定することが大切なのではなく、バランスを整えることが大切だという事に気づいたからだ。
誰の状態が悪かったかという事は、必要であれば自ずと明らかになってくるので、それを特定するために一々情報を探るのは、時間の無駄だということに気づいたからだ。
遠隔ヒーリングは、大したことではないのに、痛みが取れた、検査の結果が良好だった、体調が整った、等々ささやかな遠隔と言う行為には、有り余るほどの感謝をいつもいただく。
もちろん長くお世話になりましたが、という残念な訃報が届くこともあるが、そうであっても、辛く悲しい別れの思いを抱きながら、私への謝意を示してくださる方々に、力の足りなさを痛感しながら、ありがたいと思う。
昨年の夏、ミカエルの所を訪れた最後の日に、ミカエルに「なゆみ、祈ってね。」と言って渡されたポスターがある。
度重なる天災、貧困、困窮する国民、ミカエルがサポートしているその国に、細やかな寄付を申し出た時の話だ。
そのポスターは私の自宅に置いてあり、毎日ではないが、祈りを捧げる。
私はある日、その祈りと自分の遠隔治療が、ほとんど同じプロセスを踏んで行われているという事に気が付いた。
相手を思い、エネルギーを巡らすという事は、祈るという行為と変わることがないのだという事に気が付いた。
ミカエルが、「僕は祈るよ、なゆみはその光を振り撒いて。」と散歩の途中に言ったことがあったが、エネルギーを使うということは、情報領域を変化させるという事で、そしてそれは「祈る」ということなのだ。
自分のエネルギー領域が広ければ広いほど、影響力はあり、そのパワーは増していく。多くの平和を願う人たちが、祈りを捧げるという事は、大きな影響力を持っているのだ。
そして一人一人が武器を持つ代わりに、自身の情報領域を広げ、祈りのパワーを増していけば、そこに穏やかな世界の広がりはあるのかもしれない。
私は色々な思いを抱いて、ホリスティックナチュラルセラピー協会という協会を持ち、エネルギー系のワークショップを月に2回くらい、行っている。
最初の発端は、余りにも安易に「ヒーリング」という行為が横行し、それを施している本人も、体調を崩し、それを受けている人たちは、自称ヒーラーとの共依存関係を構築するという状況が、何かおかしいと感じたことと、問題を抱えた時に、自分の本質に立ち返れずに、苦しみ、迷うという人たちの、サポートになるような情報を提供したいと思ったからだ。
講座をやりながら、私自身は多くのことを学び、自分の至らなさや、自己顕示欲の強さを痛感し、それを埋めながら、そぎ落としながら、「次回はもう少し理解していただける講座にしたい。」と常に反省してきたが、時々フット、何のために講座やっているんだっけ?と思う事もあった。
特に最近は、一緒にやって来たと思っていた仲間に、「もともと僕のやりたいことではなかったから。」と言われ、それをきっかけに色々なことを考えた。
ほんのささやかなことがきっかけで、遠隔は祈りと同じだ、と気付いたことは、迷っていた自分を払拭する大きなパワーになった。
一人一人が自分を理解し、認め、自分を信じられるようになることは、世界の情報領域が安定することに繋がっていくに違いないと、今は思える。
そのささやかな一歩を踏み出すための、ささやかな力になりたい。
細やかな一人一人が、自分と縁を結んだ人たちの苦しみや痛みを、和らげるために使うエネルギーは、その人たちの健康を願う祈りなのだ。
一人一人の情報領域が増すという事は、その祈りが力強く、パワフルになるということなのだ。
遠隔ヒーリングなどは、大したスキルではない。自分が情報領域を知覚し、相手の情報を受容する受信機を育てれば、祈る力はパワーを増す。それが遠隔ヒーリングなのだ。
思えば、ミカエルとの縁を繋いでくださった斉藤先生は、闘病中、私が遠隔で治療を続け、それが縁で最期まで共に歩ませて頂いた。
自分がやってきたミカエルザヤットオイルと日本の架け橋の役目を、引き継いでくださいと仰ってくださり、先生の「もう一度ミカエルを日本に迎えたい」という思いの実現のために、モントリオールにミカエルを訪ねたのは、もう、5年も前の事になる。
私の遠隔という祈りは、先生の命の寿命を左右したかどうかはわからないが、少なくてもミカエルとの縁を結び、私の人生は、驚くほど純粋な魂を持ち、確固たる信念と絶対なる愛の力で、人々の光となり続けているミカエルという人物を知ることによって、大きく変わった。
そしてその繋がりは、オイルを通して、また、ミカエルを訪ねるツアーを通して、必要な人たちのサポートとして、また、新たな気づきとして光を与え続けている。
一人一人が、ほんの少しずつ、自分の情報領域を増やす努力をするだけで、自分を安定させ、自分を受容し、相手を思いやり、理解する力を付けることができるなら、フット相手を思う気持ちに、大きな祈りの力が込められるようになるのなら、その基本である、自身の確立と、その確立の上で広がる世界観を共有するというワークショップの基本の方針は、地味で細やかな働きかけかもしれないが、とても大切なことのように私には思える。
ふっと、以前耳にしたニュースを思い出した。アメリカで調査が行われた祈りの力についてのニュースだ。
ほぼ同じ条件の東部に位置する軍の負傷兵専用の病院2カ所を選び、1つの病院にだけ、西海岸のある教会から、毎日祈りを捧げると、1か月後には負傷兵の快癒の状態に明らかな大きな差がでた、という内容のニュースだったと思う。
私達は、一人で生きているわけではない。
誰でも自分の大切な人たちを思う気持ちを持っている。その人たちを思う、というのは、祈るということなのだ。そしてその延長に「遠隔ヒーリング」は位置している。
だとするならば、誰でもそれを施すことができるし、実際に施している。ちょっとした違いは、その「思い」の質量と光量なのだ。
その質量と光量は、自身を受容し、自身を理解し、自身を信頼することができると必ず増えていく。
そのワークをみんなと共に共有できる場として、協会は私にとってとても大切な物なのだと改めて思った。
セルフヒーリング講座
http://holisticnaturaltherapy.com/class_list/totalhealing/selfhealing/